ハバロフスク空港での出来事

renko.gif春の気配が近づく東京。
上野、大宮間、開業後数日の上越新幹線に乗って、日本からのソ連への出発の地、新潟へ向かいました。
ぶ厚いコートはそろそろいらなくなりそうな東京でしたが、ソ連の寒さはどの程度かわからずコートの中に革ジャンを着ており着膨れでたいへんでした。



新潟空港よりアエロフロート機に乗り、ハバロフスク空港に着きました。
まだ旅行が始まってまもないここですでに事件?!はおきてしまいました。



当時、飲み放題・食い放題には何でも目がなかった私、ハタボノフは、機内でワインをぐびぐび飲んでしまっていて、まだ見ぬ怪しげな国への旅への期待もあり、ほろ酔い気分で入国審査を受けました。

そして次は税関を通るので財布を出して…と思ったら財布がない…?
「うそだろ!これから旅行が始まるというのに…。あれ、なんでだろう…」
「そうだ機内で計算し申告書類を書き込んだ時に財布を出した。」
「じゃあ機内に落としたか忘れたかしたのだ。」
「もう入国審査は終わって機内には戻れないのにああ~どうしよう」


とおろおろパニクっていた私をオーリャが見かねて一緒に飛行機に乗ってきたツアーの添乗員の方に話してくれ、その人がロシア語で近くにいた空港の係員に掛け合ってくれました。


「そうかしょうがねえなこっちへ来い」という感じに柵を開けて中に招き入れられました。前後2人ずつ兵士に囲まれて、まるで連行されて行くかのように飛行機まで連れて行かれました。

isu.gif飛行機のタラップからはスチュワーデスや乗員が「もう掃除も整備も終わったぞ、どうだこのやろう!」と言う感じで降りてくるところでした。
そして怖そうな顔でこっちを見ながら
「なんだなんだこいつは」
「何があったんだ、財布!そんなもんなかったぞ」
「でもこのバカな日本人がねえってんだから」
「しょうがねえな、昇って勝手に見て来いよ」
などと言っていたんでしょう、たぶん。



それで機内に入って自分の座っていた場所へ行ってみたけれど奇麗に片づいていて何もなく
も〜冷や汗をだらだら
流しつつ必死に探し、それでもなんとか、幸運にも、やっとの思いで見つけました。



どこにあったかというと、なんと椅子の下の脚との間に挟まっていました。うーん、何てラッキーなんだと言う感じで周りのロシア人に「ありがとう」と言おうと思ったのだけれど、その時はロシア語で「ありがとう」も「こんにちわ」すらも知らない自分に気が付きました。


何ともはじめからアクシデントというかドジな私、ハタボノフでした。
さあこれからどうなるのやら。

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